zakky's report
忘れっぽい自分のために。。。 映画や本などの備忘録です。 感想というよりも備忘録がメインなので、かなり長いし、ネタバレしまくりです。。。すみません。
封印された『電車男』 (Love & Peace)
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デビュー作『封印作品の謎―ウルトラセブンからブラック・ジャックまで
「中の人」による編集の妙とそこから見え隠れする電車男の別の人格、そういったところを追っているが、所詮は匿名掲示板のカキコミなんだし、何もそんなに真剣に突っ込まなくても、と思ってしまった。
結局、著者は何がしたかったのか分からなかった。。。あ、単行本『電車男』と同時並行で読むと、また違った楽しみ方ができるかもしれないとは思った。
(「BOOK」データベースより)
ニセ電車男、毒舌ムーミン、不治の病の男、そして…セックス。ベストセラー『電車男』には、実際の掲示板での膨大なやり取りの、たった6.4%しか収録されていなかった!「残り93%の物語」の叫び。
『ネット発の純愛物語』としてベストセラーとなった単行本『電車男』は、2ちゃんねるに書き込まれた全ログのうちのたった6.4%しか掲載されていないという。まあ2ちゃんねる特有の見るに堪えない書き込みなんかは削除すべきだし、あのテの出版物としての制限文字数もあるだろうから、別に6.4%という数字自体に驚きはなかった。
著者によれば、この削減に編集の妙があるとのこと。確かに恣意的な編集かもしれないが、そもそも刊行物なんてそんなもんだろう。まぁ、封印モノの名ライターには許しがたいことだったのかな?
まあ、著者の主張にもなるほどと思う箇所も多々あった。
電車男の話と言えば、女性との交際経験が全くないオタク男が、ネット住人からのアドバイスを受けて、ついには憧れの女性と交際するに至る、という微笑ましい美談というのが通常の見方だ。
だが、氏の調査によれば、電車男は自分の都合のいいレスにしか反応しておらず、都合の悪いレスは無視しているという。つまり、そこには相談やアドバイスは存在せず、電車男の巧みな誘導によるものなのだという。しかも、「中の人」によるまとめサイトや単行本では、こうした都合の悪いレスをそぎ落としているため、こうした事実が隠されてしまっているという。
そして一番大きな隠蔽は、単行本でのエンディング後の話で、著者の言うところの「封印エピローグ」だ。ここでは住人の必死の説得を無視して、エルメスから求められたセックスについて書き込もうとする電車男がいた。まあ、結局はセックス直前までの描写で終わり、一方的に立ち去ってしまうのだが。。。
こんな感じで、世間一般に語られている『電車男』の別の一面を垣間見るのにはいいかもしれない。確かにトリップ漏れ事件なんかは怪しすぎで、自作自演の匂いがプンプンする。まあ、2ちゃんねる発のストーリーってことで、そういった可能性も含め、全てを楽しめばいいんじゃないかと思う。
何となく、2ちゃんねる管理人ひろゆき氏の「嘘を嘘と見抜けないと…」という発言を思い出してしまった。
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死神の精度
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久しぶりの伊坂作品。『グラスホッパー
ちなみに本作品は2008年3月に映画化されてるんだけど、タイミングが合わずに劇場には見に行けなかった。原作とはまた違った話になっていて、なかなかいいらしい。DVD(『Sweet Rain 死神の精度 スタンダード・エディション
(「MARC」データベースより)
「俺が仕事をするといつも降るんだ」 クールでちょっとズレてる死神が出会った6つの物語。音楽を愛する死神の前で繰り広げられる人間模様。『オール読物』等掲載を単行本化。
本作品の死神の設定は絶妙だ。会社組織みたいになっていて、死の対象者に関する情報を扱う「情報部」、その対象者に接触して調査する「調査部」といった具合に分かれている。人間界に派遣される調査部の死神は、名前は町や市の苗字が固定で割り当てられていて変わらないが、容貌については毎回そのターゲットに接触しやすい外見に変えられる。また、なぜか音楽(ミュージック)にご執心で、CDショップの視聴ヘッドフォンに集まってくる。ミュージックプレイヤーとか買えばいいのに。死神界にはそういったものがないのかな?
主人公の千葉は調査部員として対象の6人に接触し、その死について「可」か「見送り」かを判定する。この千葉のクールさとズレさ加減、それにKYぶりがまたたまらない。ヤクザや殺人逃亡犯にもビビらず、周囲がどんなにあたふたしていてもマイペースを貫くクールさもいいが、雨男と雪男を一緒のくくりにしたり、「でも、甘く見てると意外に、吹雪、長引くかもしれねえよな」に対し、「甘い? 吹雪に味があるんですか?」と返すズレっぷりも持ち味だ。また、密かに用意していた入手困難チケットを相手の女性も用意してくれたことが分かり、男は自分のチケットの存在を隠して「これ、行きたかったんですよ」と応えるも、千葉は「このチケット、おまえも持ってるじゃないか」といらんことを指摘してしまう。うーん、クールなだけでもズレてるだけでもダメで、こういう相反する属性を合わせ持つキャラが一番魅力的なのかも。あと、音楽に目がなく、ヘッドフォンを見ただけで「ミュージック!」と叫んでしまう千葉には笑えた。
さて、千葉が死の可否を調査する対象者は以下の6人だ。それぞれが連作短編形式で綴られていて、余韻を残した終わり方は見事だ。
・藤木一恵…大手電機メーカーの苦情処理係の冴えないOL
・藤田…自分のせいで兄貴分が殺され、その復讐に燃える今時珍しい仁侠魂を持ったヤクザ
・田村聡江…女に騙され服毒自殺した息子の復讐を夫や知人と企てた母親
・荻原…イケメンをダサ眼鏡で隠しつつ、向かいのマンションに住む女性に恋する青年
・森岡…幼い頃に誘拐されたトラウマを引きずり、自宅で母親を刺し、街で若者を刺殺した逃亡犯
・新田…周囲で死神による死が多く、海が見える高台の美容院を営む老女
個人的には逃亡犯森岡の話が一番楽しめたかな。幼少時のトラウマの誘拐犯の一人を殺すために十和田湖を目指すが、その旅路で千葉と接することで森岡の心が揺れ動いていく。殺人逃亡犯であることを伝えても一向にビビらない千葉に最初は苛立った森岡だったが、徐々にそのクールさを頼るようになる。
まぁ、ステーキを食べる森岡に「死んだ牛はうまいか」と言ってみたり、「これは」「やばいくらいに」「うますぎる」と肉料理を頬張る森岡を見て、同じく「これは」「やばいくらいに」「うますぎる」と人参を頬張ってみたり、そういったズレさ加減も発揮してくれて思わず笑えてしまう。
それでいて、目指していた幼少時のトラウマの誘拐犯の一人が、実は犯人ではなく、森岡を助けてくれたのではないかと独自の推理を展開。最初は聞く耳を持たなかった森岡だったが、最後の最後で心を開く。結構感動した。
あ、途中の仙台では『重力ピエロ
あとは最終の老女の話。なんとこの老女が荻原が恋した女性であることが判明する。荻原が死んでからの50年、彼女の半生が垣間見えて作品全体に奥行きが出てくる。さらに6人のうち、唯一(と思われる)「見送り」と判定された藤木一恵がその後ミュージシャンとして成功したことも分かり、こういった仕掛けが伊坂チックでよかった。
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リオ―警視庁強行犯係・樋口顕
『隠蔽捜査
実はこの作品は1996年に幻冬舎から刊行されていたものが、昨年になって新潮文庫で再刊行されたもの。シリーズの残り2作『朱夏
まぁ、そんなことはさておき、本作品も隠蔽捜査シリーズに負けず劣らずの骨太警察小説で、警察内部の描写もなかなか詳しい。特に捜査本部設置時の班分けや捜査期間などが分かりやすかった。
正直、期待しすぎていたこともあり、思ったよりも楽しめなかった。主人公に隠蔽捜査シリーズの竜崎のようなカリスマ性がなく、どちらかというと捜査で犯人を追っていくことに主眼が置かれているようだ。あと2作、シリーズとしての完成度に期待したい。
(背表紙より)
「彼女が容疑者だとは、思えない」警視庁捜査一課強行犯第三係を率いる樋口警部補は、荻窪で起きた殺人事件を追っていた。デートクラブオーナーが殺害され、現場から逃げ去る美少女が目撃される。第二、第三の殺人が都内で起こり、そこにも彼女の姿が。捜査本部は、少女=リオが犯人であろうという説に傾く。しかし、樋口の刑事の直感は、“否”と告げた。名手が描く本格警察小説。
主人公樋口は警視庁捜査一課強行犯第三係の係長。40歳と比較的若い係長だ。17年連れ添った妻を愛し、高校生の娘とも微笑ましい会話をするマイホームパパでもある。職場では真面目実直なところを周囲から評価されているが、本人は実力以上に評価されていることが不安でたまらない。周囲の目が気になって仕方なく、上司には良き部下であろうとし、部下には良き上司であろうとする。ある意味小心者だが、持ち前のポーカーフェイスで周囲にはそのことを悟られていないようだ。
タイプは違うが真面目実直なところは隠蔽捜査シリーズの竜崎と似ている。まぁ、竜崎のキャラ設定はこの樋口がベースになっているんじゃないかと。
さて、本題に入ろう。事件は毎週火曜に中年の男が殺され、その全ての現場でリオという美少女が目撃されるという、一見援交絡みの連続殺人事件だ。パッと見は単純そうな事件だが、実は根が深く、複雑だったりする。
まず最初の事件の被害者は、荻窪のデートクラブオーナー。樋口は荻窪署に設置された捜査本部に予備班として加わることに。予備班というと何か仕事がない余り物のイメージが強いが、捜査主任の懐刀的な存在で、通常はベテラン捜査官が担当する非常に重要なポストだ。もう一人、樋口と組む形で予備班となったのは荻窪署ベテラン刑事の植村だ。樋口を柔とすると植村は剛。ただでさえ荷が重い予備班の任務なのに、年上で自分とは違うタイプの刑事と組むことに不安を感じた樋口。しかし、植村が取り調べで落とせなかったデートクラブ店長を見事に落とし、その植村に認められる。
そこで樋口が一言、「植村さんは相手にしゃべらせようとした。私は相手の話を聞こうとした。その違いじゃないですか?」
ちょ、、、おま、、、嫌味すぎる。。。あれ?でも植村もその上司で荻久保署捜査課長の尼城も何か喜んでる。。。北風と太陽って。。。
続く2件目の事件では新宿のパブオーナーが殺される。火曜日の犯行で、現場から少女が立ち去ったという情報は最初の事件と同じだ。事件の類似性から捜査本部は警視庁本庁へと移され、合同捜査本部となった。合同捜査本部では警視庁の刑事部長が本部長となり、これまで本部長だった荻窪警察署長は新たに加わった新宿警察署長と共に副本部長となった。警視庁刑事部長といえば隠蔽捜査シリーズでは竜崎と同期で幼なじみでもある伊丹だ。こんな感じで対比させるのも面白い。
さらに3件目、またしても火曜日に今度は渋谷のラブホテルでビデオ撮影会社の社長が殺される。そしてとうとう、3つの事件の現場に居合わせた少女、飯島里央(リオ)が現場で緊急逮捕される。
そしてリオに会った樋口はその美しさに惹かれていく。。。 って、なんですか?この流れは。。。 ここまでは樋口も魅力的だったんだけど、これでもう幻滅。それまでガマンしていたKY発言とか、団塊世代への恨み節とか、もう全てが許せなくなってくる。
特に世代論を語らせたら非情にウザイ。全共闘には乗り遅れ、その破壊の後始末に追われ、その後にやってきた遊びの世代にもなれなかった、といった発言が何度も出てくる。著者が樋口と同い年らしいので、これって恐らく著者の叫びなんだろうけど、まぁしつこい。こうした世代論はなかなか興味深いんだけど、主人公が繰り返し、しかも恨み節で語るってのはいかがなものかと。
さてさて、リオを緊急逮捕した捜査本部はリオが犯人であるという方針で動き始める。しかし、樋口はどうしてもリオが犯人だとは思えなかった。捜査本部の方針に逆らって、相棒となった氏家(荻久保署生活安全課)と共に、リオに関係のありそうなDJのハル、教師の梅本を訪ねる。
結局、犯人は梅本だった。自身も父親の暴力や両親の離婚が引き金となってアダルトチルドレンとなり、両親の離婚や継母との不仲という問題を抱えていたリオを助けることで自分自身をも救おうとしていたらしい。うーむ、分かるようでよく分からん。
そんなこんなで捜査本部の方針から外れ、スタンドプレーで真犯人を逮捕した樋口。植村からは九回裏の逆転満塁サヨナラホームランなんて言われてるが、真面目実直なキャラがブレまくりで魅力が半減してしまった。まだまだ竜崎の領域じゃないな。
ちなみに今回一番気になった登場人物は樋口の愛妻恵子だ。仕事柄帰宅が遅くなる樋口を遅くまで夕飯を用意して待ってるし、晩酌まで付き合っちゃう。樋口の世代論恨み節に対しては、あなたは被害者意識が強い、と言い切っちゃうし、樋口が捜査対象の少女に惚れたことを仄めかしても、あなたは惚れっぽいから、なんて軽くあしらってしまう。さらに高校生になる娘の照美とは友達のような関係で、絵に書いたような幸せな家庭を築いた功労者だ。見た目については不明だが、学生時代に樋口が惚れたエピソードから推測すると、40歳になった今も相当な美人だろう。
で、そんなステキ過ぎる恵子さんなんだが、次作では何と誘拐されちゃうらしい。ヒロイン凌辱モノというマニアなジャンルがあるらしいが、そんな感じなのか? いや、違うか。。。
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陰日向に咲く
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劇団ひとりのデビュー作。結構話題になって映画化までしたんだけど、なかなか読む気にならなかった。が、読んでみるとまぁまぁ面白い。伊坂幸太郎の『ラッシュライフ
多彩な登場人物が織り成す群像劇というコンセプトはなかなかいいが、あっさりしすぎてストーリーに深みがないのが残念。読んでいてググッとくる箇所もあまりなかった。いや、でも普通に面白いとは思う。ただ、どうしても解けない謎があって、ちょっと何とかして欲しい。
(「MARC」データベースより)
お笑い芸人・劇団ひとり、衝撃の小説デビュー! 「道草」「拝啓、僕のアイドル様」「ピンボケな私」ほか全5篇を収録。落ちこぼれたちの哀しいまでの純真を、愛と笑いで包み込んだ珠玉の連作小説集。
全体はオムニバス形式で下記の5つのストーリーから構成されている。
「道草」・・・ホームレス願望を持つ男の話
「拝啓、僕のアイドル様」・・・売れないB級アイドルを追いかけるオタク男の話
「ピンボケな私」・・・思い込みが激しく男に弄ばれる女の話
「Overrun」・・・ギャンブルで多重債務を負った男の話
「鳴き砂を歩く犬」・・・ストリップ劇場で働く売れない芸人とそれを追う女の話
これらの各ストーリーは独立しているように見えて、実は関連している。ある話の登場人物が別の話で決定的な役割をしていたり、ちょこっとだけ登場していたりする。例えば、「道草」の主人公と「ピンボケな私」の主人公は父と娘の関係だ。はっきりと書かれてるわけじゃないが状況証拠からそう判断できる。
こうしてそれぞれの話が微妙に折り重なり、時にはニアミスしながら進んで行く。そして最後の最後、エピローグ的な部分でそれらが一つにまとまる。なかなか見事な収束だ。
ただ、ひとつだけどうしても辻褄が合わないところがあり、気になって仕方ない。それは、プードル雷太とモーゼの関係だ。「道草」の中でモーゼはアメリカ兵を殴った武勇伝を語っている。なので、プードル雷太とモーゼは同一人物と思われる。
しかし、モーゼがプロ野球選手K.Yの元に行った後に現れたモーゼ小屋の本当の住人がK.Yを自分の息子だと発言しているが、「Overrun」の中でプードル雷太がK.Yを俺の未来と発言している。「俺の未来」という言葉自体よく分からんでもないが、プードル雷太はK.Yを自分の息子だと言っている。
だとすると、プードル雷太はモーゼ小屋の本当の住人と同一人物ということになり、モーゼとは別人となる。しかしそれだとモーゼのアメリカ兵を殴った武勇伝が説明つかない。。。こんな感じで堂々巡りになる。
可能性としては、モーゼは小屋にあった日記からアメリカ兵を殴った武勇伝を語ったというのが真相か。もしくは、「俺の未来」発言の意図が何か別にあるのか、といった感じか。。。
それと、もう一つ気になるのは、このプロ野球選手のイニシャル「K.Y」。これってジュピター小鳥の苗字「山村」と彼女の亡くなった息子の名前「健一」とかぶるんだよなぁ。。。でも、ジュピター小鳥の息子は生まれて間もなく亡くなっているはずなので、同一人物ではないと思う。じゃあ、なぜこんな紛らわしいイニシャル表記になっているのか???
実はこれがプードル雷太とモーゼの関係の謎を解く鍵になってたりしないか?と深読みしすぎたり。。。まぁ、結局分からず終いってことで。。。
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クライマーズ・ハイ(映画)

原作を読んだばかりですが、早速観てきました。平日夜のレイトショーなのに結構な客入りでした。でもオッサン1人ってのが多かったなぁ。自分もだけど。。。
原田眞人監督といえば、やっぱり『突入せよ!「あさま山荘」事件
で、この盛りだくさん原作をどうやって映画に落とし込むのか、結構興味深かったのですが、うまくまとまってました。原作で感じた暗さやマゾさがなく、重さだけを際立たせた感じで個人的には満足でした。
エピソードの端折り方も絶妙で、主要人物をうまく融合して減らしたり、ある人物のエピソードを別の人に移したりしている。お、このセリフをお前が言うのか!なんて思ったのはいくつもあったし。まぁ、こうでもしなきゃ2時間半にまとめきれないだろう。
全体的にはすごくよかったんだけど、エンディングの白河社長のヘタレさだけがちょっと残念だった。
(シネマトゥデイより)
1985年8月12日、乗員乗客524名を乗せた日航機123便が、群馬と長野の県境に墜落、その一報が北関東新聞社に入る。編集部で全権デスクに任命された悠木和雅(堤真一)は記者として扱う一大ニュースに対する興奮を禁じえないが、中央紙とのスクープ合戦や組織や家族との衝突を経て、命の重さに対しわき上がる使命感を覚える。
あっという間の145分。2時間越えを感じさせない、入り込める映画でした。よっしゃ!明日も仕事がんばろう!って思えるアツイ映画ってところでしょうか。
主人公の悠木を演じるのは堤真一。静かに、そして熱く燃える男っぷりはなかなかでした。怒鳴り散らすのも迫力あるし、無言のプレッシャーもいい感じでした。それから県警キャップ佐山を演じた堺雅人も抜群の演技力で、優しい顔と眼光鋭い顔のギャップが印象的でした。あー、ただ、安西役の高嶋政宏だけはちょっとイマイチだったかな。
あとは北関東新聞の大部屋がイメージどおりに映像化されていてうれしかった。事故の第一報のシーンもすごい臨場感。1シーンを切らずに通しで撮影するというハリウッド方式の成果なのか? とにかく大部屋のテンションがそのまま伝わってきました。
他によかったところとしては、あれだけいがみ合ってた編集局の面々が販売局という共通の敵に対して一致団結したり、悠木、田沢、岸の同期3人の協力戦線なんかもなかなかよかった。それと事故遺族の母子が新聞を買い求めに来るシーンとそれがきっかけで悠木が復活したところは最高でした。こういった原作のいいところをしっかり使ってくるところがいいです。
ただ、先にも書いたけど、エンディングで暴君白河社長が急にヘタレっぷりになるところは萎えた。。。それでも意見を曲げない悠木の男っぷりは際立ったけど、なーんか、ちょっと微妙。北関東新聞の面々のその後とかも分からないままだったしね。
あ、それからこれは原作を読んだ時も思ったけど、携帯電話が当たり前の今、ポケベルと固定電話が主体ってのがもどかしい。本当に今は便利な世の中になったなぁ、とつくづく思いました。
・クライマーズ・ハイ@映画生活
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